長編を書くときには欠かせないアウトラインプロセッサ。
テキストエディタとどう違うの?という方は、まずは画面見ていただけたらと。
(画像はアウトラインプロセッサkieで牧藤パラレル『エヴァーフリー』を書いたときのもの)
こんなふうに、複数の章からなる作品をひとつのファイルで書くことができます。
こまかく章立てする必要がある作品や短編集などで大活躍。
もっとくわしく知りたい方はこちらのリンクなども参考に。
アウトラインプロセッサで書け!
そんなアウトラインプロセッサ、いろいろ使ってきましたが、なかでもわたしが長年愛用してきたのが上記スクショでも使用している kie でした。
すでに開発終了して15年以上、公式サイトもなくなり、動作確認はWinMeまで。
当方の環境でもさすがにXPあたりから不具合はちらほら出てきていたのですが、なにぶん使いやすかったのでごまかしながら先日まで使っていました。
けどやはりそろそろ限界。
乗り換えするなら原稿やってない今だ!というわけでこの秋ひたすらエディタを試し、乗り換え先としてよさそうなものがあったので紹介してみます。
こういうのがほしい
わたしがアウトラインプロセッサに求める条件としてはこんなところ。
- 保存形式は階層型テキストファイル(.txt)
- ツリー表示が見やすい
- 禁則処理設定ができる
- 自動インデントをオフにできる
- 2017年現在も開発が続いている
- フリーウェア・シェアウェアは問わない
- アウトライン機能がついていればテキストエディタでも可
txt形式のファイルであればiPad(iOS)でも編集できるので、出先で原稿書くマンとしてここは最重視ポイントです。
テキストエディタのアウトライン機能の場合、選択中ノードの前後も一緒に表示されてしまうことが多いのが難点ですが、もしアウトラインプロセッサでいいのが見つからなかったらこれでもいいかなということでいちおう候補に。
というわけでいろいろ試し、いちばんよかったのがNanaTerryでした。
NanaTerry
作者さんのサイトはこちら→ ∵ なぜならば
開発終了したアウトラインプロセッサ「NanaTree」から派生したソフトです。フリーソフト。
2017年現在も開発が続けられています。
ざっくり設定してみたのですがとてもいい感じ。
先述した条件はすべてクリアしている上に、アウトラインプロセッサとして必要な機能もパーフェクトに揃っています。
マニュアル見なくても感覚的にスイスイ使えます。
文字数表示もしてくれるよ。
(しかも表示位置が下の方なので見たいときだけ目に入るというありがたさ)
特殊文字の色をそれぞれ好きなように設定できるのもいいところ。
ちなみにわたしはいつもエディタの本文フォント設定はMSゴシック12ptです。
なつかしい雰囲気のおかげかなんとなく落ちついて書けるような気がします。
Kieにもあったアイコン機能も完備。
書き終えた項目は赤ピン、着手中は黄ピン、未着手は白ピンなどと決めてマークをつけておくと一目で進捗がわかるので便利です。
基本のファイル保存形式は、独自形式である.nnaですが、
階層型テキストで読み込んだものはそのまま上書き保存にチェックを入れておくと、txtファイル形式のままで保存されます。
あと、すごく嬉しかった設定がこれ。
ここを設定すると、階層ごとにツリー表示部のフォントサイズを小さくしてくれます。
こういう「そうそう、そういうのがほしかった!」な機能がそこかしこにあるので使っていてすごく嬉しくなるソフトです。
難点としては、起動、『設定』画面の表示が遅いこと。
起動にかかる時間は10秒近く。設定画面も同じくらいです。
設定は一度終えてしまえば頻繁にさわるものではないですが最初はちょっと大変。
作業中は、文章のみのデータであればいたってサクサクで快適です。
というわけで乗り換え先決定。
2017年10月現在、アウトラインプロセッサの個人的決定版。
高機能でとっつきやすいアウトラインプロセッサないかなーと探してる方におすすめ!
使い方記事も書いてみました。併せてどうぞ!
rokuhare.hateblo.jp